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細胞の進化-原核生物から真核生物へ–膜を持った構造物が形成された理由-

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細胞
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約40億年前に原始的生命体が誕生したと考えられています。

最初の生物は原核細胞で、
主だった説では従属栄養型で酸素を用いず発酵を行う嫌気性のものと考えられています。

約39億5000年前のカナダの岩石から有機生命体の痕跡が見つかりました。

【化石】39億5000万年前の岩石に生命体の痕跡 | Nature | Nature Portfolio
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約38億年前のグリーンランドの地層から生物の存在を示す炭素の蓄積が発見されました。

グリーンランドで発見された最古の生物活動の痕跡 掛川  武 東北大学大学院理学研究科地学専攻

約35億年前のオーストラリアの地層から原始的な細菌類の微化石が発見されました。

SIMS analyses of the oldest known assemblage of microfossils document their taxon-correlated carbon isotope compositions

生物は古細菌(アーキア)細菌(バクテリア)という二つのグループに大別されました。

古細菌ドメイン(アーキアドメイン)
古細菌ドメイン(アーキアドメイン)とは? 三ドメイン説における一つのドメインで、 細胞膜成分が細菌や真核生物とは異なりエーテル型脂質、 細胞壁が糖タンパク質である 原核生物を古細菌(アーキア)ドメインと言います。 非常に過酷な環境にも生息し...
細菌ドメイン(バクテリアドメイン)
細菌ドメインとは? 三ドメイン説における一つのドメインです。 細胞膜成分が真核生物と同じくエステル型脂質を持ち細胞壁がペプチドグリカンである原核生物を細菌(バクテリア)ドメインと言います。 主な細菌ドメインの例 大腸菌 乳酸発酵を行う乳酸菌...

地球の最初の生命体は化学進化で生成された
海上中の有機物を嫌気呼吸で分解する。
従属栄養生物であったと考える説が有力であると先ほど書きました。

呼吸の種類~呼吸に種類なんてあるの??~
呼吸とは? 有機物を分解してエネルギーを取り出し、 ATPを合成する過程。 嫌気呼吸 酸素を使わないで、有機物を分解する過程。 微生物がおもに嫌気呼吸によって有機物を分解することを 発酵(はっこう)といいます。 好気呼吸 酸素を使って、有機...

嫌気呼吸とは以前にも書きましたが酸素を使わず、
有機物を分解する反応でした。地球の有機物は減少していきます。

細菌類の一部に代謝を発達させ、硫化水素など無機物を酸化するときに使う化学エネルギーや太陽の光エネルギーを利用し、二酸化炭素を還元して有機物を作る化学合成細菌光合成細菌などの独立栄養生物が出現します。

水を分解して生じる水素を使って二酸化炭素を還元し光合成を行う。独立栄養生物ラン藻類(シアノバクテリア)が出現します。

シアノバクテリアと海中の泥や砂などの粒子が吸着して生じた層状の塊をストロマトライトと言います。

What Is A Stromatolite?
Stromatolites are sedimentary rocks formed by cyanobacteria.

光合成生物であるラン藻類は酸素を放出します

その結果、大気中の酸素濃度が上昇し、酸素を用いるのが好きな有機物を効率よく分解する好気呼吸を用いた好気性の細菌が進化して現れました。

好気性細菌は有機物を酸素を用いて一酸化炭素と水に分解し、多量のエネルギーを得る好気呼吸を行います。従属栄養生物が誕生しました。

嫌気性細菌に好気性細菌とラン藻類が取り込まれていきます。その好気性細菌が今のミトコンドリアで、ラン藻類が葉緑体になったと考えられています。なぜならミトコンドリアや葉緑体は、本体とは別の独自の DNA を持ち細胞内で分裂して増殖するからです。

約21億年前に真核細胞を持った真核生物が進化したと考えられています。
真核生物とは核膜やミトコンドリアなど細胞小器官があるものでしたよね。

初期は単細胞生物であったものが、能率の良い好気呼吸を行うものは約10億年前に多細胞生物へと進化し、さらに大型化しました。

 

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